育毛にはいろいろな栄養素が必要です。

 

特に育毛に効果のある栄養素として多くの人に利用されているのが「亜鉛」です。

 

「亜鉛」はどのようにして育毛に作用していくのでしょうか。本当に薄毛改善の効果があるのでしょうか。

 

亜鉛とはどういうものなの?

亜鉛は人間なら誰しも体内に含まれている必須成分です。平均的に2.0グラム程度の亜鉛が体内にはあるそうです。

 

亜鉛が不足すると味覚障害や皮膚炎・貧血・男性機能不全などの症状が引き起こされ、子供だと成長障害が起こってしまうこともあります。

 

亜鉛が多く含まれる食品には次のようなものがあります。

 

牡蠣・レバー・牛肉・あわび・ウナギ・小麦・納豆・チーズ・海老・卵・牛乳

 

なかでも牡蠣やレバーには亜鉛が豊富に含まれています。

 

亜鉛は育毛に効果があるのか

そもそも亜鉛は育毛に効果があるのでしょうか。

 

亜鉛のことを調べてみると、「男性ホルモンを増やすという働き」と「男性ホルモンを抑制するという働き」の両方についてよく書かれています。

 

これは一体どういうことなのでしょうか。

 

亜鉛には、精子を増やすなど精力回復の効果があると言われているのですが、男性ホルモンの「テストステロン」を増やす効果は医学的に認められていないようです。

 

ということは、「男性ホルモンを増やすという働き」は現在のところないと考えていいでしょう。(ただ、テストステロンを増やすというアメリカの論文もあるようです。)

 

では「男性ホルモンを抑制するという働き」はあるのでしょうか?

 

まず、脱毛ホルモンともいわれている抜け毛に関わっている男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」を抑制する働きがあるかどうかについて見ていきましょう。

 

「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンに変化することにより、脱毛(抜け毛)を引き起こし薄毛になってしまうのですが、この変化にかかわっているのが「5αリダクターゼ」という酵素になります。

 

男性ホルモン「テストステロン」

「5αリダクターゼ」が作用

「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化

 

「テストステロン」が薄毛にかかわる「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化するには、「5αリダクターゼ」という酵素(5α還元酵素)が作用するのですね。

 

亜鉛には、この「5αリダクターゼ」の働きを阻害する効果があるのです。

 

過形成性ヒト前立腺腺によってテストステロンの5アルファ還元に対する亜鉛の効果

本研究は、ヒト良性前立腺肥大検体から調製800グラムの上清によるテストステロン5アルファ還元の調節における亜鉛の役割を評価するために行きました。

結果は、亜鉛は、テストステロンの5アルファ還元が増大する低濃度でより高い陽イオン濃度で添加した場合の代謝が著しく阻害されることを示しています。

この減少は、5アルファ還元酵素およびNADPH補因子の形成の減少により、テストステロンの結合の非競合阻害の両方によって媒介されました。

 

「5αリダクターゼ」の働きを阻害する効果があるということは、「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化するのを阻害するということなので、亜鉛には「男性ホルモンを抑制するという働き」があるということになりますね。

 

薄毛改善には「5αリダクターゼ」を阻害することが大事

薄毛を改善するには、上記で述べたように「5αリダクターゼ」を阻害することが大事になってきます。

 

男性性脱毛症治療薬「プロペシア」に含まれている「フィナステリド」という成分も、この「5αリダクターゼ」を阻害する働きがあります。

 

「亜鉛」は医薬品ではありません。日本では食品、サプリメントとして販売されています。

 

ですので、医薬品になっている「フィナステリド」のような効果を発揮するかは正直なところ分かりません。

 

ただ、「5αリダクターゼ」を阻害する可能性はあるようです。(こちらも上記のように海外では論文で発表されていますが、医学的に証明されたわけではありません。)

 

日本には多くの育毛剤や薄毛改善のサプリメントが販売されていますが、「フィナステリド」や「ミノキシジル」などのように医薬品として認められているものはほとんどありません。

 

「亜鉛」も育毛効果・薄毛改善効果がはっきりと確認されたわけではないですが、多くの薄毛に悩む方に利用されているようです。

 

まあ現代人は「亜鉛」不足の人が多いようですので、牡蠣やレバーなどの食品から亜鉛を積極的に摂取するのはいいことだと思います。

 

ただサプリメントから亜鉛を摂取する際は、過剰摂取にならないように注意してください。

 

成人男性の亜鉛の1日の適正摂取量はおおよそ「11mg」程度で、成人男性で1日に平均「8mg~9mg」を食事から摂取しているそうです。

 

引き算をしてみると「2mg~3mg」程度、1日に摂取量が足りないということなので、それを補う程度の亜鉛を摂取するといいのかもしれないですね。

 

まとめ

「亜鉛」は、牡蠣・レバー・牛肉・あわび・ウナギなどの食品にたくさん含まれています。

 

「亜鉛」には、「5αリダクターゼ」を阻害する働きがあり、男性脱毛症に影響する「ジヒドロテストステロン(DHT)」を減らす効果があるのではないかと考えられています。

 

ただこれは「フィナステリド」のように国に効果が認められたものではありません。

 

現代人は、「亜鉛」が不足していることが多いので、食品やサプリメントで不足分を補うのは薄毛改善だけでなく健康面から考えてもいいことではないでしょうか。

 

ただ過剰摂取は体内に悪影響を与えますので、きちんと摂取量を考えて利用ましょう。